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脊柱管狭窄症の革命的検査法[立位MRI]でベストな治療法を選択できたすごすぎる実例集・その①

著者:内田毅

脊柱管狭窄症の診断には、「MRI(磁気共鳴断層撮影装置)」が欠かせません。しかし、従来のMRIでは寝た姿勢で検査を受けるため、日常生活で基本的な立ち姿勢とは頸椎や腰椎の状態などが異なり的確な診断が難しいことがありました。
そこで、立った姿勢でMRIの検査ができる「立位撮影機能搭載MRI」(以下、立位MRI)が注目されています。
立位MRIは、立ったままMRI検査を行うことできて日常の姿勢に近い状態がわかるので、より的確な診断が行えます。
この記事では、実際に立位MRIを診断に導入している内田毅クリニック院長の内田毅先生に、実際に検査を受けて的確な診断ができた患者さんの例を紹介してもらいます。

●立位MRIについては、下の記事をご覧ください。

これまで3000人以上の患者さんが検査を受けた

当クリニックでは、今から3年前に立位MRIを導入しました。これまで3000人以上の患者さんが、この機器で検査を受けています。
そして、立位MRIで腰椎の異常が的確にわかり、手術を回避できた患者さんや適切な手術方法が選択できた患者さんが多くいるので、ご紹介しましょう。

腰椎の安定性を確認し手術を回避できた患者さんの例

007.png神奈川県に住む遠藤佳彦さん(82歳・仮名)は、3年前、近所の病院の整形外科で、脊柱管狭窄症と診断されました。腰痛と左下肢痛がひどく、50mを歩くのがやっとだったといいます。鎮痛薬を使っていましたが、1年前から痛みを抑えられなくなり、手術をすすめられました。
手術だけはさけたいと思った遠藤さんは、当クリニックへ転院され、立位MRIで腰椎を検査したのです。その結果、立った姿勢のときに、第4腰椎と第5腰椎の間に脊柱管の狭窄が見つかりましたが、腰椎は安定していました。これなら、足腰の筋肉を強化することで、痛みの軽減が期待できます。
そこで、遠藤さんには、神経ブロック(神経の周囲に局所麻酔薬を注射する治療法)で痛みを抑えながら運動療法を行ってもらったのです。その効果は着実に現れ、歩行距離が順調に延びていきました。1ヵ月後には500m、2ヵ月後には1000mを休まずに歩けるようになったのです。
腰痛や左下肢痛は、転院当初に比べて半減しています。痛みはまだ残っていますが、手術を回避でき、歩行距離が延びたので、遠藤さんはとても満足しているそうです。

立位MRIの画像で適切な手術法を選択できた患者さんの例

東京都に住む瀬田早百合さん(61歳・仮名)は、2年前に腰痛と右下肢痛が現れ、病院の整形外科で脊柱管狭窄症と診断されました。
鎮痛薬とリハビリで改善を試みましたが、痛みは悪化の一途をたどり、歩くことはおろか、立ったときにフラフラして、姿勢を保つことすらままならなくなったそうです。
足腰の痛みは、座って安静にしていても現れました。そのため、神経ブロックを受けましたが、足腰の痛みは改善しなかったといいます。
3ヵ月前、瀬田さんは当クリニックに転院され、立位MRIで腰椎の検査をしました。その結果、立った姿勢のときに第4腰椎と第5腰椎の間にある椎間板がつぶれて椎骨どうしが前後にずれ、脊柱管の狭窄が見つかりました。
これは、腰椎変性すべり症を併発している状況で、薬物療法などの保存療法では改善が困難な状態です。そこで、瀬田さんの希望もあり手術を検討することにしました。
一般に脊柱管狭窄症の手術というと、神経の圧迫を解消する除圧術を選択する場合が多いのですが、立位MRIの画像で腰椎の不安定さが認められたので、腰椎固定術を行うことになりました。この腰椎固定術は、不安定な背骨をチタン製のネジや棒などで固定する手術法です。
手術で、瀬田さんの症状は劇的に改善できました。耐えがたいほど強かった腰痛・右下肢痛が完全に消失したのです。その後の経過も良好で、3週間の入院で無事に退院できました。
骨の癒合が確実となる半年間は、コルセットを着用しなければなりませんが、立ったり歩いたりといった日常生活の動作に支障はありません。
瀬田さんの場合は、立位MRIで腰椎の不安定さが見つかったことにより、ベストな手術法を選べたといえます。

出典

kosiraku_001.jpg●脊柱管狭窄症克服マガジン 腰らく塾vol.3 2017年夏号
http://wks.jp/koshiraku003/

●脊柱管狭窄症をいちから知りたい方は、ぜひ下の記事をご覧ください。

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