【クリニック院長考案】脊柱管狭窄症の運動療法(リハビリ、ストレッチ)まとめ|カラダネ

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【クリニック院長考案】脊柱管狭窄症の運動療法(リハビリ、ストレッチ)まとめ

「脊柱管狭窄症がなかなか改善しないという患者さんには、最も重要な治療が抜け落ちていることが多い」
このことは、清水整形外科クリニック院長・清水伸一医師をはじめ複数の専門医が指摘しています。
その重要な治療とは「運動療法」です。

運動療法は、自分の意志で手軽に取り組めるのはもちろん、体のメンテナンス(手入れ)ができ、心身の機能を維持する大変有力な治療法です。
症状の予防・改善にも悪化防止にも、大いに役立ちます。脊柱管狭窄症の克服に極めておすすめの運動療法。専門医が考案し、当サイトで紹介している運動療法をまとめました。

脊柱管狭窄症の体操「8の字スクリュー」で深層筋(インナーマッスル)を鍛え体幹バランス強化

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人間の背骨は、S字カーブ(ナチュラルライン)を描くことで、体の重さや衝撃を背骨全体にうまく分散させています。

しかし、長年の不良姿勢によって背骨本来のS字カーブがくずれると、腰椎の一ヵ所だけに負担が集中するようになり、そこに狭窄が生じるのです。
腰痛の患者さんの多くは、「腰痛を緩和させるために、腹筋と背筋を鍛えることが大事」などと、指導された経験があると思います。
しかし、腹筋と背筋が発達したスポーツ選手や体を使う仕事をする人にも、脊柱管狭窄症は発生します。腹筋と背筋のトレーニングに励んだことで、腰痛をかえって悪化させてしまうケースも少なくありません。

腰椎の負担を分散させるなら、腹筋と背筋だけではなく、「体幹」に注目する必要があります。背骨や骨盤の周辺には、体幹を支える背中の多裂筋や腹部の腹横筋などの深層筋(インナーマッスル)があり、これを鍛えることが脊柱管狭窄症の克服につながるのです。
深層筋を無理なく鍛えることができる「8の字スクリュー」を、清水整形外科クリニック院長・清水伸一医師が教えてくれました。

くわしくは、脊柱管狭窄症の体操「8の字スクリュー」で深層筋(インナーマッスル)を鍛え体幹バランス強化へ。

重度の脊柱管狭窄症でもできる「ネコ伸び体操」で体幹筋・歩行力をアップ

02_05_01_re02-1.png脊柱管狭窄症の予防・改善には、「8の字スクリュー」など運動療法が効果的で、痛みやしびれ、間欠性跛行などの狭窄症のつらい症状の緩和も期待できます(8の字スクリューについては、脊柱管狭窄症の体操「8の字スクリュー」で深層筋(インナーマッスル)を鍛え体幹バランス強化を参照)。
ですが、足腰の弱った高齢者や、しびれが強くて5分間立っているのもつらいという人は、立って行う体操は困難かもしれません。そうした人には、腰の安定性を高めるために「ネコ伸び体操」をおすすめします。

重度の脊柱管狭窄症でもできる「ネコ伸び体操」で体幹筋・歩行力をアップ

【おなか脱力腰回し①】痛み・しびれ対策におすすめの「腹ペコ脱力」

腰部脊柱管狭窄症の発症や悪化には、おなかの奥深くで腰椎(背骨の腰の部分)を支えている「腸腰筋(深腹筋ともいう)」の硬直・萎縮(専門的には拘縮という)が大きく関係しており、脊柱管狭窄症の患者さんに多くがこの腸腰筋が硬直・萎縮している傾向があります。腸腰筋の硬直・萎縮は脊柱管狭窄症のしびれや痛みを起こりやすくしてしまい、腸腰筋をほぐすことで症状の緩和も期待できます。02_06_01_re-1.jpg
腸腰筋をほぐすのにおすすめの3つの運動が「おなか脱力腰回し」です。まずは、こちらをご紹介。
【おなか脱力腰回し①】痛み・しびれ対策におすすめの「腹ペコ脱力」

【おなか脱力腰回し②】坐骨神経痛の改善に役立つ「足ブラ脱力」

脊柱管狭窄症の悪化に関係する、腰椎(背骨の腰の部分)を支えている「腸腰筋(深腹筋ともいう)」の硬直・萎縮(専門的には拘縮という)。「おなか脱力腰回し」の2種類目、「足ブラ脱力」です。

02_07_samune01-1.jpg「足ブラ脱力」は、立った状態で足を片方ずつブラブラゆする体操です。足ブラ脱力は、腰部脊柱管狭窄症の症状の中でも、とりわけ坐骨神経痛によるお尻や足の痛み・しびれの改善に役立つ体操です。
坐骨神経痛は脊柱管狭窄症によく見られる症状で、主に腰椎(背骨の腰の部分)や仙骨のあたりから枝分かれしている神経が圧迫されることによって起こります。この神経はお尻・太もも・ふくらはぎ・足裏へとつながっているため、圧迫されるとお尻や足に痛みやしびれが現れるのです。

くわしいやり方は以下を参照してください。
【おなか脱力腰回し②】坐骨神経痛の改善に役立つ「足ブラ脱力」

【おなか脱力腰回し③】仙腸関節を効果的にほぐす「腰ブラ脱力」

「おなか脱力腰回し」の3つめ「腰ブラ脱力」。腰ブラ脱力は、腸腰筋をほぐすだけでなく、「仙腸関節」のずれも同時に正して、腰への負担を軽くすることができます。
02_08_samune01-1.jpg仙腸関節は、腰椎(背骨の腰の部分)の下にある仙骨と、骨盤を構成する腸骨の間にある関節で、腰椎を支える土台として上体からの荷重負荷や地面からの衝撃を吸収・分散する役割を担っています。
そのため、前傾姿勢などが原因で仙腸関節に硬直やズレが起こると、荷重負荷や衝撃がうまく吸収・分散されにくくなり、腰椎に負担がかかって脊柱管がいっそう狭窄されるほか、腰椎周辺の血管や神経が圧迫されて、痛みやしびれが現れるのです。

くわしいやり方はこちら。
【おなか脱力腰回し③】仙腸関節を効果的にほぐす「腰ブラ脱力」

ふくらはぎの血流アップで激痛・こむら返りが改善する「爪先起こし」

脊柱管狭窄症の患者さんが多く訴えるこむら返りとふくらはぎの痛み。その解消に有効なのが、「爪先起こし」です。こむら返り・太ももの痛みは前かがみがくせになっていたり、外に出る意欲が減りがちな患者さんに多く、下半身の血流が滞りがちなので、「爪先起こし」で血流をアップさせましょう。
記事では、3つの「爪先起こし」のやり方をくわしく解説しています。
02_12_01.jpgくわしいやり方はこちら。
ふくらはぎの血流アップで激痛・こむら返りが改善する「爪先起こし」

骨盤底筋群を鍛える「お尻キュット」で尿漏れ・ムズムズ感を防ごう

02_13_001.jpg脊柱管狭窄症での「排尿・排便障害」では、手術が要検討なこともあります。しかし、骨盤底筋群の衰えが原因の場合は、これを鍛えることで改善が期待できます。「お尻キュット」なら家事の合間やすきま時間で骨盤底筋群を鍛えられておすすめです。

くわしいやり方はこちら。
骨盤底筋群を鍛える[お尻キュット]で尿漏れ・ムズムズ感から脊柱管狭窄症まで防げる

トリガーポイントを解消する自力療法「テニスボールほぐし」

手術をしても治らない腰や首の脊柱管狭窄症による足腰・首・肩の痛みやしびれは、筋肉に生じたトリガーポイント(筋肉のコリ)が原因である可能性があります。その場合は、トリガーポイントを解消する自力療法「テニスボールほぐし」が有効です。
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くわしいやり方はこちら。
【トリガーポイント療法】腰・背中・お尻のコリを自分で治す「テニスボールほぐし」

首の脊柱管狭窄症にはコレ!

首の脊柱管狭窄症に特効の簡単自力ケア「重力首伸ばし」

神経や脊髄が圧迫されて起きる狭窄症ですが、腰だけに限りません。頸椎の脊柱管が狭窄して起こる「首の脊柱管狭窄症(頸椎症)」は、女性や若い人にも起こり、多くの人が首・肩・手の痛みやしびれに悩んでいます。
腰の脊柱管狭窄症と同様に、首の脊柱管狭窄症も自力ケアで改善が期待できますので、方法を紹介します。
まずは、1〜2ヵ月で症状がよくなる人や、やったその場で症状が改善する人もいる「重力首伸ばし」です。
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詳しいやり方はこちら。
首の脊柱管狭窄症に特効の簡単自力ケア[重力首伸ばし]で即座に痛みやしびれが軽快する人も

「三角もみ」で首・肩のトリガーポイントをほぐして痛み・しびれを解消

もう一つ、首の痛みの原因は、脊柱管の狭窄以外にも筋肉のコリ(トリガーポイント)が原因かもしれません。その場合、自力ケアとしておすすめしたいのは、首のトリガーポイントをほぐして、痛みの改善が期待できる「三角もみ」を試してみてください。
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くわしいやり方はこちら。
【トリガーポイント療法】首の脊柱管狭窄症にもおすすめ! 首・肩の筋肉のこりをほぐす「三角もみ」

・記事の内容は安全性に配慮して紹介していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して専門医にご相談ください。
・医療機関にて適切な診断・治療を受けたうえで、セルフケアの一助となる参考情報として、ご自身の体調に応じてお役立てください。
・本サイトの記事は、医師や専門家の意見や見解であり、効果効能を保証するものでも、特定の治療法・ケア法だけを推奨するものでもありません。

s_m01のコピー.jpg※記事の執筆ドクターが特定商品の購入等を推薦するものではありません。

出典


狭窄症Part01_cover.png出典:わかさ夢ムック1 腰と首の脊柱管狭窄症に絶対勝つ!あっと驚く自力克服道場
http://wks.jp/mook001/


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出典:わかさ夢ムック13 脊柱管狭窄症に絶対勝つ!新研究で続々わかった!あっと驚く自力克服道場パート2
http://wks.jp/mook013/


●脊柱管狭窄症をいちから知りたい方は、ぜひ下の記事をご覧ください。


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